施工実績

■現地調査の状況
現場を確認すると、まず外壁にクラック（ひび割れ）が見受けられました。一般的に外壁のクラックは雨水侵入の大きな要因になり得ますが、今回の雨漏りの位置とひび割れの位置が少しずれているため、原因が外壁とは限らないことをお伝えしました。そこで、屋根からの浸水の可能性も含め、より正確に原因を突き止めるために「散水調査」を行うことにしました。

■散水調査の実施
散水調査とは、雨漏りの疑われる箇所に実際に水をかけて再現を試みる調査方法です。外壁、屋根、窓枠など、雨水が侵入しやすい場所に順番に散水し、室内に漏れが生じるかを確認していきます。
今回もまずは水下にあたる外壁のクラック部分から散水を行いました。しかし、この段階では室内に雨漏りは確認されませんでした。次に大屋根部分に散水を行ったところ、明らかに雨漏りが再現されました。

■雨漏りの原因判明
原因は瓦の割れやズレといった明確な破損ではなく、大雨の際に雨水がオーバーフローし、通常では流れない部分に水が回り込んでしまうことによるものでした。つまり、普段の雨では問題が起きないが、豪雨時には屋根構造の弱点を突いて雨水が侵入してしまう状態だったのです。
雨漏りは「瓦が割れているから」「外壁にヒビがあるから」と単純に決めつけられるものではなく、今回のように雨水の流れや建物の構造に起因することも多くあります。そのため、弊社では必ず現地で散水調査を行い、原因を正確に特定することを大切にしています。

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■お客様のご予算と最適な工事提案
雨漏りの根本的な解決策としては「屋根の葺き替え工事」が最も効果的です。しかし、お客様より「予算的に全面葺き替えは難しい」とのご要望をいただきました。そこで、弊社ではお客様のご予算を考慮しながらも、効果的に雨漏りを防ぐための代替案をご提案しました。それが オーダーメイド板金加工による部分的な対策工事です。具体的には、雨漏り箇所の上部に板金を特注で製作・設置し、大雨時でも瓦に直接雨水が当たらないようにしました。この処置により、オーバーフローした雨水が屋内へ回り込むのを防ぐことが可能となりました。

■今後のリスクとアフターフォロー
今回の施工により、現状の雨漏りは解消されました。しかし、屋根全体に経年劣化が進んでいる場合、将来的に別の箇所から雨漏りが発生するリスクはゼロではありません。そこでお客様には「全面葺き替えが最善策であること」「しかし現時点では部分補修でしっかり対応できること」を丁寧にご説明しました。弊社では、予算や建物の状況に応じて「部分補修」「板金加工」「防水処理」など柔軟に提案を行い、最終的にはお客様が納得のいく形で工事を進めることを心がけています。

■株式会社アビリティの強み
株式会社アビリティは大阪市東淀川区に本社を構え、関西一円で雨漏り調査・修繕工事を行っております。雨漏りの調査では赤外線カメラや散水調査を駆使し、原因を「推測」ではなく「確証」として特定することに力を入れています。また、今回のように「全面葺き替えは予算的に難しい」というケースでも、可能な限り有効な部分工事を提案できる点が弊社の大きな強みです。板金のオーダーメイド加工なども自社で対応可能なため、柔軟で迅速な工事を実現しています。

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